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鹿島アントラーズがACL制覇。国内で、もっと報道されるべき。

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鹿島アントラーズが見事、AFCアジアチャンピオンズリーグ(以下、ACLと表記)制覇を成し遂げました。


昨年の浦和レッズに続き、ACLを制覇し、自力でのクラブワールドカップへの切符を手に入れたことは快挙と言えるでしょう。


しかし、自分がいくつか観たスポーツ番組では、鹿島アントラーズACL制覇の報道はほんの数分とごくわずかな尺でありました。


その扱いに対して、


「もっと、報道されてもいいのではないか!?」


というのが、率直な感想でありました。


今の時期であれば、プロ野球の日本シリーズも終わり、サッカーの日本代表の活動もあるわけではない。


であれば、Jリーグのクラブチームがアジア独特の厳しい条件を戦い抜いての快挙に対して、もう少し焦点を当てても良いはずです。


今回の記事では、「ACL」を勝ち抜く厳しさと、報道されるべき理由を書いていきたいと思います。


資金力・外国人選手の質に差がある。


ACLで出場するチームで、資金面・外国人選手の質といえば、中国勢が頭一つ抜けています。


Jリーグでも、イニエスタフェルナンド・トーレスポドルスキといった世界的な有名選手が加入する流れが生まれつつありますが、


中国では、マスチェラーノ、オスカル、パト、フッキ、ラベッシ、ミケル、カラスコ、ガイタン...など、


ヨーロッパの主要リーグでレギュラーとしても活躍できる選手がズラリと所属しています。


その中国・スーパーリーグのチームに所属する外国人選手の質と獲得できるだけの資金面となると、Jリーグより際立っています。


そのため、Jリーグのチームが中国のチームと対戦となるときは、外国人選手の強烈な個の力に対応しなければならない難しさがあります。


中国・スーパーリーグに所属する外国人選手を調べれば、調べるほど、有名選手の多いことで...

(地味に長友選手ともチームメイトであった、元インテルグアリンなんて懐かしい。)


長距離移動に、過酷な過密日程。


ACLでは、最大10時間の長距離移動があります。


そこに加え、平日に開催されるので、国内リーグ戦と含めて週2試合を行われる過密日程にもなります。


たとえば、今大会を制覇した鹿島アントラーズであれば...


2月21日、アウェーでの水原三星戦。


相手のホームスタジアムである水原ワールドカップスタジアムは、気温が氷点下を記録し、芝が凍結してしまうほどの極寒の中で行われました。


芝が凍結してしまうほどの寒さでの試合は、日本国内では滅多にない条件となります。


続く3月7日のシドニーFCとのアウェーゲームでは、シドニーとの往復20時間を機内で過ごすことを強いられました。


しかも、シドニーFC戦の前に行われた3月3日のJ1第2節ガンバ大阪戦から中3日で、続く、J1第3節サンフレッチェ広島戦は中2日となる過密日程。


また、天津権健との準々決勝(9月18日)では、事前通達なしに急遽アウェー戦の会場がマカオに変更され、想定外の移動を課せられています。


その会場となるマカオでは、超大型の台風が直撃をし、宿舎から外出することが出来ず、選手達は当日のウォーミングアップ時までボールを蹴れなかったそうです。


このように、長距離移動がある中、週2回の過密日程のためコンディション調整が難しく、アジア圏独特の環境に対応しなければならない。


この厳しい条件を戦い抜いていくには、サッカー選手の技術以上に、選手・チーム全体のメンタルの強さが必要とされる大会になります。


アウェーの雰囲気も独特ですしね...。


Jリーグのチームは二足の草鞋を履けない。


Jリーグは上位チームと下位チームの実力が均衡しているため、国内リーグ戦とACLにむけて、戦力を分散させるのが難しいリーグと言われています。


下手に戦力を分散させながらシーズンを戦ってしまうと、国内リーグで上位進出おろか、残留争いに巻き込まれてしまう可能性があるので、


Jリーグのチームにおいて国内リーグとACLの両方のタイトルを狙いながらシーズンを戦い抜くことは至難の業となります。


逆に、韓国・Kリーグ、中国・スーパーリーグでは、ACLに参加する上位チームと下位チームの実力差があるため、戦力を分散させてシーズンを戦うことが可能と言われています。


そのため、Jリーグのチームよりも余力を持ってACLに臨むこともできるわけですね。


ACLよりも、Jリーグの方が賞金が高い。


日本では、ACLで勝ち上がるよりも、Jリーグでの上位進出をする方が獲得賞金が高くなります。


Jリーグ 


優勝→18億5000万


2位→8億2000万   


3位→4億1000万


ACL 


優勝→5億7400万


準優勝→3億4900万


ベスト4→1億2400万


このように比較してみると、チーム状態によってはACLよりもJリーグを優先することは理に叶っています。


逆に、韓国・Kリーグであれば優勝賞金約4500万と言われており、韓国のチームはJリーグのチームよりもACLに比重を置いています。


そのため、モチベーションの差からもJリーグ勢が苦戦するのは致し方ないと考えられますね。


最後に。やっぱり、ACL制覇は、もっと報道されるべき。


以上の見解から、身体面、メンタル面、経済面の点において、ACL制覇は非常に厳しい大会であると言えます。


そして、もう一つ、注目されるべき点があります。


それは、アジア代表としてクラブワールドカップに自力で出場できること。


開催国枠として出場することも貴重な経験となりますが、ACLという厳しい大会を勝ち抜けば、早い段階でヨーロッパ代表と試合をできる可能性がある。


しかも、ヨーロッパ代表を本気にさせることが出来れば、世界レベルの試合を体感できる非常に価値のある経験ができます。


なにより、Jリーグのチームがアジア代表として、ヨーロッパ代表にガチンコで試合をできるかもしれない。


これは、日本のサッカーファンにとっては、夢と魅力のある試合と言えるでしょう。


今回であれば、鹿島アントラーズクラブワールドカップでまずは1勝をあげ、2年前でも対戦したレアルマドリードを本気にさせてもらいたいと願うばかりです。


過酷な条件を乗り越え、クラブワールドカップにアジア代表として出場しヨーロッパ代表と試合ができる。


普段Jリーグを観れる機会が無い方、日本のサッカーファン、誰もが楽しめる魅力があり、チームにも賞金以上の財産があるはずです。


だからこそ、


「国内で、「ACL制覇」の偉業がもっと報道されるべき。」


であると、今回は発信したく思いました。


本日も読んで頂きまして、ありがとうございます。