イチロー選手は現代の達人。打率は上がらなくても、その身体の使い方は超一流。
マリナーズ・イチロー選手が2012年以来の日本でのメジャー開幕に向けて、読売ジャイアンツとの2試合に出場しましたね。
注目はメジャーという野球における最高峰のレベルの試合で、45歳のイチロー選手がどこまで活躍できるのか?ということでしょう。
アメリカのキャンプから始まり、イチロー選手は試合を積み重ねてきていますが、24打席連続無安打で打率が6分5厘と打撃で苦しんでいる現状であります。
自分は野球経験の無い、いち野球ファンのため、打撃面でのことは詳しくはわかりませんが、やはり昨年に実戦から遠ざかった影響が大きいのかもしれません。
ですが、そのイチロー選手を観ていて、未だなお超一流であることが証明されている部分があります。
それは、何か?
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まさに達人と称することができる、「身体の使い方」です。
イチロー選手が超一流なのは、野球の実績と技術だけじゃない。
身体理論に焦点を当てた当ブログを運営している自分としては、
今のイチロー選手がどこまで動くことができているのか?
「野球」という競技以外の部分にも注目して、今回は観ていました。
(ちょっと、上目線のような書き方になってしまっていますが...笑)
イチロー選手の魅力といえば、野球の技術はもちろんのこと、身体の動きが柔らかく、無駄のない美しい身体の使い方にあります。
野球選手・メジャーリーガーの中で決して大柄でないイチロー選手が、打撃練習で圧倒的な飛距離を魅せることができる。
打撃、走塁、守備、すべてにおいて、ハイレベルな能力を示し続けている。
そして、プロのアスリートとして、大きな怪我を一度もすることがなく、世界最高峰の舞台で45歳まで現役を続けている。
これらの偉業を成し遂げることができている一つの理由に、
「無駄な力を一切使わない、身体の使い方。」
ここに一つの秘密が隠されています。
イチロー選手もあるテレビ番組のインタビューで、
「なぜ、自分が力を抜いているのに、飛距離を出すことができるのか?また、肩甲骨の動き、身体全身のしなり、これらがどのようなレベルで表現しているのかに、注目してほしい。」
という主旨の発言をされていました。
イチロー選手の魅力の一つとして、ご本人も語っている、「無駄な力を入れない、身体の使い方」、ここにあります。
45歳となった今でも、衰え知らずの身体能力。
イチロー選手の身体能力に大きな衰えは見られない。
これが、第一の感想でした。
確かに、「野球」の打撃という面では全盛期には及ばない変化があるのかもしれません。
しかし、守備における動きに、代名詞である「レーザービーム」。
ウォーミングアップでのステップ、ベンチから外野に向かって走る姿...
これらの一つ一つの動きを観ていると、
45歳となったイチロー選手の身体能力であり、身体の使い方が未だなお超一流であると実感せざる負えません。
競技を問わず、理屈抜きの観ているだけでの美しさが感じられる...これは超一流のアスリートに共通する証なのでしょう。
最後に。イチロー選手は、現代の達人。
日本の武道や歴史を紐解いていると、よく目にする言葉が「達人」。
その「達人」と呼ばれる人々に共通するのが、
「力を入れていないのに、常人離れの動きをしていた。」
ということ。
イチロー選手はアスリートとして、この「達人」という領域に差し掛かっていると思われます。
確かに、「野球」という競技だけの成績だけを見ていると、全盛期の数字を残すのは困難かもしれません。
ですが、その「野球」という競技以外の部分に目を向けてみると、その無駄のない身体の使い方・動き・45歳とは思えない身体能力...
これは、「現代の達人」と称しても良いほどの次元に達していると言っても、差し支えないはないはず。
「現代の達人」、イチロー選手。
メジャー開幕戦では、もちろん周囲が驚くほどの結果を魅せてもらいたいし、いち野球ファンとして素直に応援したい気持ちしかありません。
ただ、今日このブログを読んでもらった方には、イチロー選手の「野球」という競技以外の部分にも注目して頂きたいと思います。
活躍する姿をまだまだ観たい!...頑張れ!イチロー選手!