丹田に力は入れない。
桜の木々に緑の葉が目立ち、暑さが感じられるようになり、初夏が近づいてきたと言えますね。
数週間前にまだ暖房をいれなくては...っと嘆いていた時期がなつかしい。笑
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では、今回は身体理論を学んでいると、一度は目にすることがあるであろう「丹田」のお話を。
僕自身、20代の前半の頃かな?
この「丹田」という概念を知ってから、身体を動かすうえで常に頭の片隅にある言葉であり、体得したいがために自分の身体で実験を重ねてきました。
(セルフでできる人体実験ですね。笑)
その実験を重ねてきた実体験から言えることは、
「丹田は力を入れるものではない。」
これが現在、自分なりに導き出された答えとなっています。
丹田に力を入れると、動きにくくなる?
20代前半か中盤の頃に「丹田」という存在を知り、
「丹田」を使いこなすことが出来れば、自分の潜在能力を引き出せるようになり、身体的にも精神的にも最強になれる!?
っと、仮説を立て研究を始めました。
(有名アニメ・ドラゴン〇ールに出てくる戦士たちの如く、自分自身の「最強」を求め修行を重ねるイメージで。)
っで、「丹田」について調べていくと...
「丹田に力がこもる」
「丹田を鍛える」
「丹田が使えると、精神が安定し、メンタルが強くなる。」
このフレーズに出会う機会が多いかと思います。
たしかに、「丹田」を使える感覚が芽生えてくると、「丹田に力がこもる・丹田を鍛える」という言語上の表現が当てはまります。
ただ、、、
「無理にグッと力を入れて固めたり、トレーニングで鍛えて強化していくものではない。」
これが、現在、自分自身が確信している感覚であります。
なぜなら、「丹田」に力を入れて身体を動かそうとすると、上半身と下半身の連動がぎこちなくなり、途端に動きにくくなるからです。
試しに、お腹の力を抜いて身体を動かしてみると...
・「丹田」(もしくは腹部)にグッと力を入れてから、上半身を動かす。
・逆に「丹田」(もしくは腹部)に力を入れず、上半身を動かしてみる。
この二つを試してみて下さい。
どうでしょうか?
「丹田」(もしくは腹部)にグッと力を入れてから上半身を動かそうとすると、可動域が狭くなり、途端に動かしにくく感じられませんか?
しかも、「丹田」(もしくは腹部)にグッと力を込めている状態を続けていると、緊張しやすくなり、精神的にも非常に疲れやすくなります。
ということは、
「丹田を使いこなす=身体的にも精神的にも最強になれる。」
はずなのに、
無理に力を込めてしまうと、身体的にも精神的にも最強と言える状態とは程遠くなる...。
では、「丹田」という概念は、ただの迷信であるのでしょうか?
丹田が感じられると...
っとここまで、「丹田」についてあれやこれやと書いてきていますが、
なにより僕自身が、
「丹田なんて嘘ちゃうん!?」
って、思ってきた人間でありますから。笑
本当に「丹田」という概念を知ってから、何年もの研究を続けてきましたが、手応えと確信が得られずさまよいました...
「丹田」は筋肉や骨格、臓器として存在しているものではなく、感覚的な「概念」として日本(もしくは東洋)の古来から在るものですからね。
っで、日常生活の何気ない出来事をきっかけに、
「なぜ、自分は丹田を意識して力を込めて身体を動かしてみたり、鍛えるための呼吸法やトレーニングを実践しているはずなのに、身体的にも精神的にも手応えが掴めず、こうも上手くいかないんだ...」
突如、ガクッと、気分が落ち込んだ瞬間がありました。
その時に、ふっとお腹の力が抜けて、同時に横隔膜の広がる感覚も感じられたのです。
そうすると、
お腹に身体の重心が降りた感覚があり、自然と上半身の力も抜け、精神的にも今までに感じたことのない安定感が生まれました。
そして、その感覚のままに身体を動かしてみると、上半身と下半身の連動が滑らかになり、力を入れていないのには、いつもより力を発揮できている感覚がある。
「これが、まさか丹田を使えるようになる感覚...??」
(この人がスーパー〇イヤ人に目覚めた時のような、プロセスに近いのかも?笑)
ポイントはお腹に力をいれない。
自分の中で丹田が感じられる感覚を掴みだし、間違いなく言えることは、
「無理に力を入れて、使うものではない。」
ということです。
丹田を意識しすぎるあまり、お腹にグッと力を入れて腹部を固めてしまうと、身体を動かしにくくなるうえに呼吸も浅くなり、精神的にも緊張した状態が続いてしまいます。
逆に、お腹の力を入れずに横隔膜を柔らかく使えるイメージでいると、骨盤から上半身への動きが連動し、呼吸も深くなるので精神が安定しやすくなります。
となると...
自ずとスポーツや仕事、人生においての重要な場面で力を発揮しやすくなるし、
「丹田が使えるようになる=身体的にも精神的にも最強になれる。」
この自分が抱いていた丹田に対しての仮説も、あながち間違っていなかったのかな?
っと、うなづける。
「無理に、お腹に力を入れない。」
これは、丹田を使いこなしていくうえで、重要なポイントなります。
最後に。丹田は感じるもの。
今回の記事で度々お伝えしてきていますが、「丹田」を使えるようになるために、力は必要ありません。
なぜなら、「丹田」を意識し過ぎるあまり腹部を固めてしまったら、身体の動きが硬くなるうえに精神的な不調も生み出しやすくなるからです。
よって、「丹田」を使えるようになるためには、「お腹に力を入れない」ことが一つの条件となります。
あえて言うのであれば、
「丹田は感じるもの」
と表現すれば良いのかもしれません。
(感覚的なものを言語で表現するのは、なかなか難しい。)
「丹田」に対して探求しているけど、よく分からない...
という方は、
まずは、
「お腹の力を抜く」
ぜひ、ここから、お試しください。